この本は、一昨年の12月に発行されたもので、調理の要諦が書かれている。再来年以降“団塊の世代”が定年を迎えるが、「料理をやってみたい」とする人間が増えると言われている。そんな人たちに大いに参考になると思われる。
“団塊の世代”ではないが、斯くいう私も仕事をやめたら料理を習いたいと思っている。最近、その種の教室が増えたと聞くが、教室に通うようになれば、この本は予習・復習で大いに力を発揮するであろう。
因みに取り上げられている内容は、「野菜には水からゆでるものと、湯からゆでるものがある」、「献立の基本は一汁三菜」、「三杯酢、二杯酢とは」、「“ゆでる”と“ゆがく”は大違い」、「肉と魚では、塩を振るタイミングが異なる」「貝類・もやしは洗い、切り身魚・きのこは洗わない」等々私が全く知らなかった基本の知識が、図解や漫画で解説されていて、大変に分かりやすい。
著者は料理研究家で、都立技術専門学校調理科の講師を20年以上勤め、NHK「今日の料理」の食材下ごしらえコーナーにも出演している人の由。
書店で、一般の新刊書のコーナーに陳列されていて、誰でもがすぐ手に取れる状態にある。最近この本の“続”が出版されたとのことであるが、まずは“正”をマスターしてからと思っている。
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