心理学で“あたかも鏡に映る自分の姿のように、あるいは壁にぶつけたボールがその力に応じてはね返ってくるように、自分の相手に対する態度が相手の自分に対する態度として返ってくる”という心理作用が、反射の法則とかミラーの法則とかいわれている。
本書は、いじめの対象となっていると思われる小学生の子供を持つ母親の行動と心理の反映が子供の行動に影響していることを物語りとして明らかにし、結論として「人生の現実は、私達の心の中を映し出す鏡である。(鏡の法則)」、また、「現実に起きる出来事は一つの結果であり、その結果には必ず原因がある。しかもその原因は自分の心の中にある。従って人生の問題を根本的に解決するためには、自分の心の中の原因を解消する必要があり、それには自分の心を変える必要がある。」という事を説いている。まさに上記の心理法則の具体的な教科書である。さらに自分の心の原因の解消を実現のためのステップも教示している。
本書は、ここ数週間続けて三省堂書店、紀伊国屋書店のベストセラーとして爆発的な売行きと示している。これは現代は、想像以上に人間関係が複雑で、これに悩んでる人々が多いこと、法則自体は十分に理解しているものの自分の心が変えられずに引き続き悩むことが多いことを示しているといえる。
法則自体確かなものであり、さらに、自分の心を変えるステップを知ることは色々応用が利く可能性も高い。且つ本書はノーマルな価格で読みやすいこともあり、一読をおすすめしたい。
なお、この本はブログで反響が多かったのを本として出版したものという。新しい出版パターンの出現としても注目される。
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